スペシャルインタビュー

歴史的建造物を活かし、多彩なイベントを開催。守山市歴史文化まちづくり館「うの家」

中山道守山宿の新たなランドマークとして、平成24(2012)年1月にオープンした守山市歴史文化まちづくり館「うの家」。第75代内閣総理大臣、宇野宗佑氏の生家として知られており、現在はギャラリー・カフェ・レストランなどが入る地域住民の憩いの場となっています。今回、「うの家」の指定管理業務を行っている株式会社みらいもりやま21の岸口明子さんに、当施設の概要や利用状況などをお伺いしました。

▲守山市歴史文化まちづくり館「うの家」の外観
▲守山市歴史文化まちづくり館「うの家」の外観

ーーまずは「うの家」の歴史について教えてください。

岸口さん:1677(延宝5)年の守山宿町絵図に宇野家の先祖である「長兵衛」の名前があり、宇野本家がこの地で「町年寄り」を務め、家業として宿場に馬や人足(労働力)を提供する事業を展開していたことが分かっています。明治初期に入ると家業が造り酒屋に変わり、それに応じて母屋や店舗、酒蔵が改築されました。1922(大正11)年には、のちに内閣総理大臣となる宇野宗佑さんがこの地で誕生。その後も造り酒屋として続きますが、2009(平成21)年に廃業し、2010(平成22)年に守山市が当建造物を譲り受け、2012(平成24)年に、守山市歴史文化まちづくり館「うの家」として改装オープンしました。宇野宗佑さんがお住まいの頃よりは3分の1に縮小されましたが、構造や梁(はり)、蔵など当時の風情が残る空間を市民交流の場として活用しています。

▲おくどさんや井戸、ジオラマなどの歴史的資料を展示するスペース
▲おくどさんや井戸、ジオラマなどの歴史的資料を展示するスペース

ーー施設の概要を教えてください。

岸口さん:約380坪(約1,150平方メートル)の敷地内には、江戸時代の中山道を再現したジオラマや宇野宗佑さんの所有物など、宇野家にまつわる展示を行っているスペースのほか、人間国宝である友禅作家の森口華弘(もりぐちかこう)さんの作品を常設している「文庫蔵」、暖炉跡や壁紙など品格のある装飾がなされた「応接室」、宇野宗佑さんがデザインしたふすまが残されている「和室」、かつて酒蔵や漬物蔵として使用され、現在はギャラリーとして使用している「東蔵」、広い土間空間を利用して、会議や上映会など様々な催し物を行っている「南蔵」、マルシェなどの大型イベントもできる「南庭」など、多種多様な交流スペースがあります。また、上質な近江牛を味わえる「咲蔵」や、スイーツの名店「merci」が新たに手がける「cafe de BOKU」(2019(平成31)年3月22日オープン予定)といったレストラン・カフェも併設しています。

▲	丸窓やふすまなど、創建当時の風情を残す和室
▲ 丸窓やふすまなど、創建当時の風情を残す和室

ーー様々なイベントが行われているそうですね。その内容についてぜひ具体的に教えてください。

岸口さん:イベントとしては、当館が主催となり開催するイベントの他に、別団体がスペースをレンタルして開催するイベントの2つがあります。 当館主催のもので人気があるのは、滋賀県野洲の糀屋吉右衛門(こうじやきちうえもん)さんによる「手作り味噌作り講座」や滋賀県産のそば粉を使用した「そば打ち体験」などの体験型イベントです。特にシニア世代の方には、自分で作ったものを後で食べられたり、作ったものを持ち帰ったりできるものが喜ばれる傾向があります。 ファミリー向けイベントとしては、けん玉、こま回し、紙飛行機などの昔の遊びが楽しめるイベントや、すごろくを使って中山道を探索できるイベントが人気です。

▲絵画展などのギャラリーとして利用されている東蔵
▲絵画展などのギャラリーとして利用されている東蔵

一方、別団体が行うイベントで人気があるのは、“南蔵”や“南庭”を利用して行われる「マルシェ」です。ママ向けのものから幅広い年代をターゲットにしたものませ内容はいろいろで、いつも多くの人でにぎわいます。その他に、蔵を利用したヨガ教室やママ英語サークル、和室を利用した書道教室、刺繍教室、お茶教室、着物の着付け教室など、各スペースで様々な教室が開かれています。和室、東蔵はそれぞれ3時間300円から、南蔵(1階)は3時間900円から利用でき、「教室を始めたい」という方が利用しやすい料金設定になっています。また、65歳以上の方の利用であればより安価で利用できるため、「友達と集まって茶話会をしたい」や「自分の趣味を展示したい」など、あらゆる場面で気軽に利用いただければと思います。

▲二階も利用可能な広いスペースを有する南蔵
▲二階も利用可能な広いスペースを有する南蔵

ーーおすすめのイベントがあれば教えてください。

岸口さん:毎月17日、中山道守山宿一帯で行われる「中山道守山宿いいなめぐり」です。この日は東門院の「門前アート市」や守山宿の各箇所で様々なイベントが行われます。うの家でも町家空間を活かしたイベントを開催しますので、ぜひ多くの方にお越しいただきたいです。また、毎年12月23日に行われる「もりやまいち」は1418(応永25)年から続く歴史的な伝統行事で、中山道に守山市の特産物や正月用品、工芸品等の出店が軒を連ね、多くの人でにぎわいます。「うの家」ももちろん利用できますので、気軽にお立ち寄りいただければと思います。

▲歴史的建造物が点在する中山道
▲歴史的建造物が点在する中山道

ーー地域交流の場としての役割について教えてください。

岸口さん:「うの家」は、近くの保育園の園児が南庭のどんぐりを拾いに来たり、小学生が授業の一環として歴史探索に立ち寄ったり、中学生が職業体験に来てくれたりと、地域の子どもたちにとって、一度は誰もが訪れたことのあるおなじみの場所として知られています。もちろん、子どもたち以外の方々にも、散歩の休憩場所として、友達との交流場所として、多くの方にご利用いただいています。これからも、「うの家」はあらゆる世代の方々にとって利用しやすい「憩いの場」であり続けたいと思っています。

ーー今後、力を入れて取り組んで行きたいことがありましたらぜひ教えてください。

岸口さん: 「うの家」はいわば、中山道守山宿のランドマークとしての存在意義があると思っています。つまり、地域の市民、商業者、事業者などと連携しながら、「うの家」に来ていただけるイベントを増やして、県内だけでなく県外からも守山に来ていただける機会を作り、守山の街の更なる活性の一助を担えればと考えています。

▲マルシェなどが開催される南庭
▲マルシェなどが開催される南庭

ーー最後に、守山の魅力やおすすめスポットについて教えてください。

岸口さん:JR「守山」駅を中心にスーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、生活に欠かせない施設が充実しており、とても素晴らしい住環境だと思います。おすすめスポットとしては、2012(平成24)年にオープンした地域交流施設「あまが池プラザ」です。当施設では、子育て世代のご家族にうれしいイベントが毎日のように開催されています。スタイルエクササイズやヨガ、フラダンスなどのママ向けの教室から「親子のつどい広場」、「知育の遊びの教室」などの親子で参加できるイベントまでとても種類が豊富です。守山エリアでは、今後も「あまが池プラザ」のような新しい施設の開発が進むようですし、まさに新旧が織りなす街「守山」として、より魅力が増して行くのだろうと、私自身とても楽しみにしています。

▲「あまが池プラザ」外観
▲「あまが池プラザ」外観

うの家
うの家

守山市歴史文化まちづくり館「うの家」

株式会社みらいもりやま21
岸口明子さん
所在地 :滋賀県守山市守山1-10-2
電話番号:077-583-2366
URL:http://www.unoke.jp
※この情報は2018(平成30)年3月時点のものです。

URL:http://www.unoke.jp/